BtoBマーケティング/セールスとプロダクトライフサイクルの深い関係

今回はプロダクトライフサイクルとBtoBマーケティング/セールスの深?い関係についてのお話です。

1. プロダクトライフサイクルって?

商品やサービスには、人の成長過程(幼年期?少年期?壮年期?中年期?老年期)を表したライフサイクルと同じような成長曲線があります。これを「プロダクトライフサイクル(PLC)」と呼びます。BtoCでもBtoBでもよく言われる概念ですが、今回はBtoBに絞ったお話です。

導入期:製品やサービスが登場したばかりで、売上も利益も少ない時期
成長期:製品が世に浸透し始め、売上・利益が増える時期
飽和期:売上の成長が止まる時期
衰退期:売上・利益ともに少なくなる時期

さて、今この原稿を書いているブラウザにはちょうど「RPA」の広告と「グループウェア」の広告が出ています。せっかくなのでこれを題材にしてみましょう。

まず「RPA(Robotic Process Automation)」を見てみましょう。国内のRPA市場規模は2010年ぐらいから導入されはじめたことをきっかけに、2015年ごろから急速に高まりを見せています。

2016年度の売上金額は8億円、前年度比4倍増と急速な伸びを示しました。2017年度も同2.5倍増と引き続き高い伸びを予測しています。また、2018年度には2016年度の5倍強となる44億円、2021年度には同10倍強となる82億円と、今後も継続的な伸びが見込まれまさに2018年の今成長期にあると言えます。
(どんな世の中になるんでしょうね・・・というお話は本題とズレるので割愛します笑)

《出展》
ITRがRPA市場規模推移および予測を発表 | ITR
https://www.itr.co.jp/company/press/1710050102PR.html

では次に「グループウェア」はどの時期にあるでしょうか?

キーマンズネットによると、アンケート回答企業のうち86.9%が導入済みだそうです。IT担当者が閲覧するメディアでのアンケートですから、実際の肌感覚よりも導入率が高い気はしますが、かなりの割合の企業がすでに導入していることが伺えます。そうなると少なくとも国内の新規導入市場は少なく、国内大手のサイボウズ社の「Office1」が発売されたのが1997年(21年前!)ということを考えても、”成長期はそろそろ終え、飽和期に入った”と言えるのではないでしょうか。(肌感覚では2004-2010年くらいがメキメキ成長期だった感じかなと…)

《出展》
グループウェアの導入状況(2017年)・前編 – IT、IT製品の情報なら【キーマンズネット】
http://www.keyman.or.jp/at/30009988/

2.プロダクトライフサイクル 時期ごとのマーケティング/セールス

さあ今まさに成長期にある製品と飽和期に差し掛かりつつある製品、マーケティング/セールスの戦略/施策は同じでいいのでしょうか? 答えはもちろん「NO!!!」です。

2-1.成長期に起きることと、有効な施策

BtoBマーケ/セールスにおけるプロダクトライフサイクル成長期ににはどういったことが起こり得るでしょうか?

– 認知されつつあるタイミングなのでWEB広告や展示会、テレアポなどのROIは良い
(製品が話題であれば、新規リード獲得には困らないでしょう)

– リプレースではなく新規で導入されることが多い

– 通年の予算計上されているものではないことが多く、啓発?導入までに時間がかかる
(この時期の特徴として、急に上層部からのお達しで予算がおりて担当者が困っているケースもありますが、それはそれとして・・・)

ではこの時期におけるマーケ/セールスの施策として、なにが有効でしょうか?

– 市場もまだブルーオーシャンなのでとにかく活動量を増やす
(パイプラインは新規リード獲得数×受注率で構成されますが、これを最大化)
 
– いわゆるアーリーアダプター(先行して導入した顧客)の事例をPR
(セミナー、展示会、WEBでの事例紹介など)

– 初訪で説明した時には予算が無かったが、予算が獲得できたタイミングをきちんとキャッチする
(マーケティングオートメーションを活用したリードナーチャリングなども有効ですね)

この時期はとにかく新規リード獲得と受注率向上の勝ちパターンを見つけるためにPDCAサイクルを細かく回し、勝ちパターンが見つかったら大きく投資することが大事です。

2-2.飽和期に起きることと、有効な施策

さあ飽和期ににはどういったことが起こり得るでしょうか?

– すでに導入している企業が多く、目新しいものではない

 → WEB広告のROIが下がる
 → 展示会/テレアポなどのROIが下がる

– 新規導入は市場に少なく、リプレース需要などを獲得する必要が出てくる

成長期にくらべ、少し寂しくなってきましたね・・・。とはいえ、飽和期には飽和期なりの戦い方があります。どんな施策が有効でしょうか?

– 競合他社との違いを見つけ、そこに飢えているユーザーをピンポイントで獲得する
(「ウチはX社のソリューションに比べてここが強い!」などのPRですね)
  
– 今までとは違った切り口でマーケティングする
(例えばグループウェアは、最近は「働き方改革」を売りにしているところが多いですね)

– リプレース需要は決定までが長いのでしっかりアプローチする
(マーケティングオートメーションを使ったリードナーチャリングなども有効ですね)

飽和期には、やはり需要そのものが少なくなるので貴重なリードはしっかり育てていくことが肝心ですね。勢いのある投資よりも費用対効果を見ながらしっかりPDCAを回していくことが重要になります。

【おわりに】

今回はプロダクトライフサイクルとBtoBマーケ/セールスの施策について考えてみました。

例えばMAツールの使い方ひとつにしても、成長期と飽和期では使い方にずいぶん違いがあること、おわかりいただけましたでしょうか?

「成長期なのでバンバン新規リードを取って育成したい!」というお客様も、「飽和期なので貴重なリードはきっちりナーチャリングしたい、でもコストはかけたくない」というお客様も、「そもそも成長期とか飽和期とか、考えたことすらなかったわ・・・」というお客様も(笑)、お気軽にご相談ください。ステージに合った最適なツールや施策をご提案させていただきます。

投稿者プロフィール

松永 創
松永 創
株式会社アイアンドディー
クライアントソリューション部
シニアコンサルタント