経営者と従業員の感覚の違い

日本では大学新卒が年間125万人程度、インドではその10倍、ソフトウエア最大手の理工系受験者が135万人で採用される人数が3万5千人と聞く。

いくら、ヘーゲルが「量的変化は質的に変わる」と言っても、上記の数値は桁違いである。また、インドの理工系というのは、これまた院卒が数十万人と言われる。規模に輪をかけて、ヤングの情熱は日本人の何倍ともなれば、感慨を通り越して「日本の未来を憂う」ことになる。

稲盛和夫先生の言霊を引用すれば、仕事の能力=ものの見方x情熱x能力であるから、国力の差がどの程度になるか恐ろしい限りである。

さて、経営者の「成果」の感覚と従業員の「時間」の感覚の差と題し、両者の意識の相違を、非常にうまく表現している文章に出会ったので、紹介したい。

————— 引用 月間HAレポートVol.059 —————

例えば、いわゆる”散髪”を行う理容店で、鏡の前に座った客が、希望する髪形を決められず、結果として1時間も時間をロスしても、理容店経営者の収入は増えません。事業は”時間”ではなく”成果”で動くものだからです。

しかし、その理容師がたまたま従業員で、1時間のロスのために”残業”が発生したとすると、法律上は「その従業員は残業手当という追加収入を得る」ことになります。

“成果”ではなく”時間”が収入を増やしたわけです。しかも、その従業員の”残業手当”は、理容店の収入から支払うわけで、決して”客”から取れるわけではありません。

そして、この”業績”感覚と”時間”感覚のギャップが、しばしば、経営者と従業員の間の”溝”を意識させるのです。

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どちらが良いとか悪いとかの議論はしたくない。

ただ、経営(部長以上)を志す人は少なくとも”時間”ではなく

“成果=業績”感覚で生きる覚悟が必要だということだと思う。

 

 

福重 広文
福重 広文

起業家支援財団評議員, 起業家支援財団学生奨学金審査委員