孫子の兵法から学ぶBtoBマーケティング~その3

◆孫子の兵法から学ぶBtoBマーケティング
   ~2500年前から変わらぬ基本~その3~

今回は経営幹部のあり方について孫子の言う点で現代に比較してみましょう。

■始計篇 第一の弐

「将」とは、智、信、仁、勇、厳なり

この項は、将軍や大将がいかなる器を備えていなければ
ならないかということを示唆しています。

現代に当てはめてみることにします。

■まず、「智」は先見力や対応能力のことで、これは企業では
課長以上の役職者には大切なことかと思います。
深い読みのできる能力、洞察力のことです。

常に智を磨く努力を続けなければなりません。

■2番目に「信」ですが、これはまさに信用や信頼のことです。
うそをつかず、約束したことを必ず守る。顧客に一度約束した
ことは必ず守る。良く見積で提出した納期などを平気で変更
する人を見ますが、とんでもないことです。

また、部下に約束したことを何度も「あの話はなかったことに
してくれ」と言うと、部下はついてこなくなるのは当たり前
です。

一番失敗するのは、酒席などで、簡単に約束してしまうことです。

■「仁」とは相手を思いやる、心の温かさ
こちらは、相手を思いやる気持ち、立ち場になって考えてやること
です。心の温かさでしょうか?

こちらはなかなか出来ることではないですが、聞く相手が
自分のことを真剣に考えてしかってくれていると感じると
納得してくれると思います。厳しさの中のやさしさでしょうか?

常日頃、部下と接していて、このことがなかなか出来ないなと
思います。

■「勇」はまさに「勇気」のことです。
孫子では撤退の勇気を大きく論じていますが、まさに日本人が
不得意とする「皆で渡れば怖くない」的なことを戒めています。

どのような事業でも見際める目を持って、撤退する勇気を持てという
ことでしょう。

また、上司に対し、諫言・直言する勇気も必要かと思います。
但し、上司に対しては絶対に言ってはならないことや言うべき
タイミングなど計る必要があります。これについては韓非子が
こと細かく述べていますので参考になります。

特に逆鱗と言う言葉ですが、龍には首の下にある鱗が逆さまに
なっているところがあります。ここを触ればあっという間に
殺される。すなわち君子や代表者に話しをする時には逆鱗に
触れないように話しなさいということです。

現代の会社組織でも十分通用する処世術ですね。

■「厳」とは当に、厳しく指導することが必要だと言っています。
やさしさでは人は育ちません。厳しさの中からしか人は育たない
と言えます。

草木も苗のうちに足で踏んだりしないと育たない、大きくならない
場合もあります。

私たち50歳以上の人たちは、子供が多く兄弟での競争から
始まり、村の先輩・後輩、部活動での先輩・後輩、先生との
葛藤など、あらゆる人間模様の中で生きてきました。

ですから、殆どが海外に出ても平気だったわけです。
それに比べると現代の日本人は如何なものでしょうか?

行く末を案じながら、何とか「厳」を貫きたいものです。

2010年8月23日 福重

福重 広文
福重 広文

起業家支援財団評議員, 起業家支援財団学生奨学金審査委員