来年はどうなるBtoBマーケティング?外資系企業支援プロジェクトからトレンドを探る

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2015年後半から”社名”だけのリストについて相談頂く機会が増えました。
どうやらグローバルのトレンドに影響している模様。
外資系企業のお客様ご支援事例から、2016年に注目されそうな施策に迫ります。

 

2015年は、このような問い合わせを多く頂きました。

『社名しかわからないのですが、企業リストの提供は可能ですか?』

リストに社名しか無いが、新しくターゲットとして営業をかけたいというご相談です。
お話を伺うと、”グローバル本社から送ってきたリストです”とのこと。
すべて英語というリストもありました。

海外のマーケティング担当はグローバル単位でアカウントベースドマーケティング(以下、ABM)の実践と効果検証を行いたい様子です。
(ABMと認識されているかどうかは別として)

ABMって

2015年時点ではまだ日本に馴染みがありませんが、海外では注目されているBtoBマーケティング手法です。
その実践方法はペルソナにより自社の顧客となり得る潜在要素を洗出し、まずはそのポテンシャルがある企業をリストアップします。
そしてそこから顧客データと突き合わせることで、ホワイトスペース(将来コンタクト企業)を明確にし、新規アプローチ。
個別企業と段階的に関係性強化を行っていきます。

このホワイトスペース抽出作業をマーケティング部門のグローバルもしくはAPAC責任者が行い、割り振られるケースが多く見受けられます。

ホワイトスペースという考え方はランチェスターの法則を考える上でも重要なポイントとなるため、以前からマーケティングにはあった考え方です。
当社でも以前からお客様のホワイトスペースを明確にするため、シェアマップ作成などの支援を行ってきました。

ABMは日本でも注目される?

もともとABMは、マーケティング対象を市場ではなくお客様毎と捉え、営業活動を行う考え方。
たとえば、受付担当者やサポート対応者が会話の中でお客様が話をされた課題情報を営業担当者に伝え、営業担当者はその情報から資料を作成し提案を行います。
お客様としては、過去の背景や今の状況を把握しているベンダーから提案を受けた方が話も早く、より的確な提案を受けることが期待できます。

でもこのお客様を個客と考えるビジネスは、『お得意様』『一見さん』という言葉通り以前から日本文化として存在しているので、今更という感じがします。
また、世界基準で見ても日本人の真面目な性格はセクショナリズムを生むことがあり、部門を超えての個客対応が必ずしも美徳とは捉えられない。
そして、ソーシャルで個人情報が簡単に入手できる海外と異なり、個人情報の開示に慎重な日本においては短時間で新規に顧客情報を獲得していくのも高度な活動が必要です。

ビジネス環境の違いもあるので、海外での手法をそのまま日本のビジネスに活用するのは難しいかも知れません。
また、個客主義は以前から日本文化の主流にあるというのが私の考えであり、ABMの流れが日本に来ても今まで行ってきた国内向けの施策が180度変わることはないでしょう。
注目されるのはその手法ではなく、結果から得られる効果検証と今後の施策への活用ポイントになりそうです。

BtoBマーケティングの本流

ホワイトスペース抽出の為のデータ入力&管理、アウトバウンドコールによるキーマンサーチ&コンタクト発掘、そしてナーチャリングプラットフォームによるナーチャリングは当社が10年前より提唱している曼荼羅マーケティングそのもの。
当社はそのプロジェクトを円滑にかつ効果的に実施できるよう、上記をワンストップでご提供してきました。

しかしながら今後必要なのは、ABMのようなマーケティングサイクルを如何にスムーズに自社で行うかということではないでしょうか。
ABMが世界で注目されているマーケティング手法であれば、それは日本的な考え方に外資系ベンダーが近付いたこと。
国内企業のサービスに満足されていたお客様にとっては、外資系企業からも満足のいくサービスが受けられる可能性がより高くなります。

今まで以上にスピーディに。

きほんのき

マーケティングの基本は”客”です。
お客様あっての商品や企業です。

そのお客様に取って高度なサービスが受けられる可能性が高くなることは嬉しいことです。
そして、国内企業にとってはお客様の検討機会の増加によってビジネス機会の増加も期待できること。
やはりそこで大事なのは、検討されているお客様にどのように接するのか。
コンテンツ/インバウンド/ABM・・・マーケティング部門が果たす役割はますます大きくなりそうです。

菊地 晃
菊地 晃

業務パッケージメーカーに在籍し、プロダクトマーケティングからルートセールス・ハイタッチセールスまで、 営業企画と営業活動の上流から下流まで幅広く経験。\nその後、ERP系SI企業でダイレクトセールスを経験した後、I&Dにて業務系サービスを中心にプロジェクトを担当。 業種・業務にフォーカスした活動経験が豊富。